リハ専門医療

切断のリハビリテーション(例:四肢切断)

義肢適合による社会復帰

 四肢の切断手術を受けた方は、義肢(義手や義足)を適合させて社会復帰することになります。その場合、専門病院に転院して、正確な医学的適合判定を受けて作成された義足を用いて、義肢適合のためのリハビリテーションを受けることが必要です。 当センターは、労災保険の義肢採型指導医の指定を受けて、労災による切断者の義肢適合のためのリハビリテーションを担っています。また労災以外の切断者に対しても義肢適合のためのリハビリテーションを実施しています。

義肢適合プログラム

 四肢の切断手術を受けた方が義肢を実生活で活用するためには、ゴールが設定された義肢適合プログラムに従って、リハビリテーションが遂行されることが必要です。採型指導医は、リハビリテーションの期間中に、義肢を用いて社会生活が継続できるように方針を立てておくことが必要です。当センターでは、経験の深い専門のスタッフで構成されたリハビリテーション・チーム(医師(採型指導医)・義肢装具士・看護師・理学療法士・作業療法士・医療ソーシャルワーカーなど)が義肢適合プログラムに従って、リハビリテーションを進めていきます。

当センターの義肢適合プログラム

 当センターでは、切断者のニーズを把握し、チームはこれを十分に評価し方針を決定して適合プログラムを作成します。

  1. 義肢装着前プログラム
    切断端が義肢のソケットに適合する状態になるまで、健側の筋力強化や体力維持、利き手側の切断であれば利き手交換などを実施します。もちろん状態によってソケット適合が可能な場合はただちに訓練用の仮義肢を製作することもあります。
  2. 仮義肢装着プログラム
    仮義肢は義肢が実用になるかの評価や目的とする活動性を獲得するために製作される簡易な機能優先の義肢です。当初はこの仮義肢を用いてリハビリテーションを進めていきます。
  3. 本義肢の製作
    仮義肢によるリハビリテーションが進み退院・社会復帰が決まれば本義肢を製作し、適合と実用性を確認します。本義肢は社会生活で使用する機能と外観を備えた義肢です。本義肢の製作と適合判定は退院後に外来で行うこともあります。

当センターの退院後の支援

 退院後に断端の変化やニーズの変化が起こります。断端の変化によるソケットの不適合や断端のトラブル、一定期間使用後の故障や不具合の修理、耐用年数を過ぎた義肢の更新など、切断者は義肢を使い続けるうえで様々な対応が必要です。当センターは外来の義肢装具クリニックでそうしたトラブルに対応し、切断者が義肢を使い続けることを支援しています。

義肢巡回サービス

労災義肢巡回サービスについて

 当センターでは、中国・四国の被災労働者(社会復帰促進等事業により、既に義肢装具の支給を受けている方またはこれから初めて義肢装具の支給を受ける見込みの方)を対象に、義肢装具の申請手続きから装着に至るまで、適切な義肢装具適合を行うことを目的として巡回サービスを実施しています。

実施地

広島県 広島市、三原市
岡山県 岡山市、倉敷市、津山市
愛媛県 松山市、新居浜市
鳥取県 鳥取市
山口県 周南市
香川県 高松市
徳島県 徳島市
高知県 高知市

近年の参加者数

令和3年度 49名
令和4年度 87名
令和5年度 99名
令和6年度 83名

目労災義肢巡回サービス実施要領

  1. 目 的
    社会復帰促進等事業として、各労働局が義肢装具を支給するに際し、その支給申請、相談、専門医師による処方の適合判定及び製作業者に対する指導など行政サービス業務の体系化推進を図るため、各労働局の協力を得て、申請手続きから装着にいたるまで適切なサービスを行うことを目的とする。
  2. 実施区域
    中・四国地区の被災労働者に対して、毎年あるいは隔年毎にこれを実施するものとする。
  3. 対象者
    社会復帰促進等事業として、既に義肢装具の支給を受けている者。また、労働災害による身体障害者であって、身体障害者福祉法及び児童福祉法等に基づき交付を受けている者、及び昭和56年2月6日付、基発第69号により支給または修理の対象となる者。
  4. 義肢巡回班の編成
    当センターより専門医師及び事務担当者を派遣する。派遣については、一箇所につき「採型」、「仮合わせ」、「装着」のため3回とする。
  5. 案内の発送
    別紙の内容による案内を封書をもって、直接対象者宛に発送し回答を求める。
  6. 開催場所・実施時期
    巡回サービスを行う場所、期日などを打ち合わせ上決定する。

筋電電動義手の装着訓練

筋電義手

 筋電義手は、筋肉が収縮するときに発生する皮膚表面の電気信号(筋電信号)を使って、手を失われた方が電動の手先具(ハンド)を操作する義手です。労働災害の切断者の方が筋電義手の支給を受けるには、各都道府県労働局に届け出を行った医療機関(以下、実施医療機関)おいて訓練を行い、適合判定を受ける必要があります。

 当センター専門医は、筋電義手を広めるために、各地に訪問して筋電義手の適合判定も行っております。

装着訓練

 当センターは、中四国地域で初めて実施医療機関に指定された施設です。労災による切断者に対し、筋電電動義手の装着訓練を行う専門医療機関として活動しています。

また、地域の医療機関が筋電電動義手の装着訓練を行う際の支援体制も整えています。

筋電義手の適合訓練は、専門の作業療法士による指導のもとで実施されています。

お問い合わせ先

 医療関係者(医師・PT・OT・MSWなど)の見学、研修目的の参加も歓迎いたします。 参加をご希望の方、労災義肢巡回サービス、電動義手についてのお問い合わせは下記までお願いします。

吉備高原医療リハビリテーションセンター 地域医療連携室
TEL:0866-56-7046
FAX:0866-56-7148
E-mail:soudan@kibirihah.johas.go.jp
月曜日~金曜日(祝祭日・年末年始を除く)
8:30~17:00